その日は、晴天であった。
体を大きく仰け反り大空を見上げてみると
どんよりした重苦しい私の心とは裏腹に
どこまでも澄みきった青空であった。
どのようのに別れを告げ
家に戻ってきたのだろうか。
記憶がない。
ただ二度と戻れない、という濁った感情と
普通の女の子とは違うという想いが
私の心に重く圧し掛かり
いつまで経っても
私の体に纏わりついたものが消える事はなかった。
気だるい。
誰かが私の体がに圧し掛かっているような感じさえする。
体中が重たくて
いつまで経っても異物感が私の中から消える事はなく
そのまま居間の畳の上に崩れ落ちるように横になった。
写真・・・
掌に握りしめられた一枚の写真。
見られたらどうしよう。
捨ててくれば良かった・・・そう思うのに
私の体は鉛のように重たく起き上がる事が出来なかった。
どうでもいい。
忘れたい。
重い瞼を閉じ
私は現実の世界から解き放たれた。