佐々木先輩の事が好き!
その言葉をを散々、口にしながらも
初めて逢った男と関係を持つ
口に出す言葉と行動が矛盾していると思いながらも
何も言わなかった。
そんな時であった。
テニス部に米倉という一年男子が入部する。
どこか取っつきにくく
胡散臭い雰囲気
それが米倉の第一印象であった。
なんとその米倉ともアキラは肉体関係を結んでいたのだ。
「佐々木先輩も好きなんだけど
米倉君からも付き合って欲しいって言われて何か断りきれなくって・・」
断りきれなくって・・
だからヤルの?
佐々木の事を好きだと言いながら
他の男と寝るなんて信じられない。
しかも同じ部である。
皆の前では佐々木先輩一筋と言っていながらも
その裏では米倉と関係を持っている。
米倉を見ていれば分かる。
彼がアキラを口説くのは本気じゃない
ただの遊び。
私のように火傷して痛い目に遭うのが目に見えてる。
好きって何だろう。
人を好きになる気持ちって、そんな簡単なものなのか。
それは恋もした事がない
私の理想論だったのだろうか
きっとこの頃からだったんだと思う。
少しずつアキラとの関係に心のズレを感じるようになっていた。